命のアルバム
まだ6月だというのに、連日、30℃を超える暑さ。
みなさん、バテたりしてませんか?
先日、Twitterで日本酒を飲んでいることを書きこんだら、
実家が宮城県で酒蔵を営んでいるというフォロワーの方が、
「ぜひ、私の実家で製造している日本酒を飲んでください!」と、
わざわざ日本酒を送ってくださいました。
今回送っていただいた「黄金澤 大吟醸」は、全国新酒鑑評会で
なんと12回も金賞を受賞したことがあるという逸品です。
今回の震災で、工場も大きなダメージを受けたとのことですが、
それでも前を向いて頑張っておられるようです。
さて、今回はその方から送っていただいたお手紙のなかにあった
エピソードがあまりにステキだったので、ご本人の許可を得て、
ここに紹介させていただきたいと思います。
以下、仙台で就職活動中という学生さん(送り主さん)からの
手紙の引用です。
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今回の震災で、私自身も、10年来の大切な友人を亡くしました。
訃報を受けてからしばらくは現実を受け入れられず、気持ちの整理が
つかない日々を送っていました。
そんななか、乙武さんのツイートが目に留まりました。
「人と人とが関わりあって生きていくうえで、相手の気持ちには、
もちろんなれない。けれども、相手の気持ちを想像し、
心を寄り添わせようとすることはできる」
このツイートを読み、「何かしなくちゃ!」と考えました。
友人の家族は、友人のほかに、お父様、弟さんの3人が亡くなり、
お母様だけが生き残りました。一番つらい思いをされているだろう
お母様に、私たちができることは何か、必死に考えました。
ご自宅も津波に流され、家族の思い出のものがほとんど
残っていないとのことで、同じ学年の仲間同士で呼びかけ、
彼女が写っている写真、彼女が書き残したもの、
仲間から彼女に宛てた手紙をまとめてアルバムを作り、
お母様にお渡しすることにしました。
たくさんの仲間や母校の先生たちが力を貸してくれたおかげで、
数百枚の写真、百通近い手紙からなるアルバムをお渡しする
ことができました。
お母様は、「写真なんて、もうあきらめてたの。短かったけど、
あの子は生きていたんだね。こんな宝物、どうもありがとう」と、
涙を流して喜んでくださいました。
大切な友人を生んでくれたお母様に喜んでいただけたのも、
乙武さんのツイートに勇気をいただいたおかげです。
本当に、どうもありがとうございました!!
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友人と、残されたご家族への想い。
そして、その行動に、思わず目頭が熱くなりました。
本当に、本当に、ステキなお手紙をありがとうございました。
来月、また僕も被災地へ行こうと思っています。
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