「わたしたち」を主語に
衆院選が終わりました。選挙の前々日、みなさんに投票を呼びかけるため、こんなブログを書きました。みなさんが広めてくださったおかげで、若い世代を中心に多くの方から「この文章を読んで、選挙に行くことにしました」という声が寄せられました。本当に感謝しています。
ところが、フタをあけてみれば、投票率は59.32%。これは、戦後の衆院選で過去最低の数字なのだとか。Twitterなど、ネット上ではかなり「選挙に行くぞ」という気運の高まりを感じていたために期待していた部分もあったのですが、結果は期待外れ…というより、むしろ最悪の結果でした。
まだまだネット社会と社会全体には乖離があり、けっして「ネット上の声=世論」ではないということを強く感じました。でもね、だからといって、ネット上でメッセージを発信していくことをあきらめたわけではありません。僕らの声が、いつかネットの枠を超えて社会全体に届くことを信じて、僕はこれからも発信を続けていきます。
だからこそ、言いたいこと。昨夜は、日本テレビ系『ZERO×選挙2012』に翌朝4時まで生出演させていただいたのですが、そのなかで気になることが。それは、番組が20代、30代に対して行った「あなたは、今後、日本がよくなっていくと思いますか?」というアンケート。その結果について。
日本はよくなるか――「良くなる」22%、「悪くなる」33%、「変わらない」40%。この結果に、僕はなんだか複雑な気持ちになってしまった。もちろん、設問が違えば、まだ違った回答になったのかもしれない。それでも、僕はこの結果に、「社会というのは、だれかが良くしてくれるもの」という他者依存の意識が透けて見えた気がしたのだ。
そもそも選択肢になかったのかもしれないけれど、僕なら「良くする」と答える。「良くなる」でも、「悪くなる」でもなく、「良くする」。だれかが――ではなく、僕が、僕らが、この社会を、この国を良くしていくのだ。そうした意識と覚悟を持つことが、いま僕らに求められているのではないかと思うのだ。
もちろん、どんな社会を良しとし、そのためにはどんな手立てを講じるのがいいのか、そこは人によって意見が分かれることだろう。だが、そこについては大いに議論すればいい。まずは、一人ひとりが「どんな社会にしたい」と自分なりの思いを抱き、その思いを実現するために行動することが大事。
「え、いったい僕らにどんなことができるの?」
いきなり、「自分なりに考え、行動しろ」と言われても、戸惑ってしまう人も多いだろう。たとえば、友人・駒崎弘樹君のブログにもこんな記事があるので、参考にしてもらえたら。もちろん、ここに挙げられていないことでも、「僕らにできること」は山ほどあるはずだ。
社会を良くするのは、なにも政治家だけの仕事ではないはず。彼らは、社会をより良いものにしていく上で「政治」という役割を担っているだけで、僕らには僕らで、また異なる役割があるはずだ。選挙結果に希望を持ったり、落胆したり。そんな感情をひとしきり消化できたら、さあ、こんどは僕らの番!
政治家に対して、「あいつら、どうせ信用できない」と思っている人は多いと思う。ならば、自分を信じてみよう。他人に依存するのはやめにして、自分でできるかぎりの努力をしてみよう。政治家や、だれかが動いてくれるのを待つんじゃない。「わたし」を、「わたしたち」を主語にしようよ。
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