OTO ZONE

Monthly Archives: 7月 2010

『教師を信じろ!』

『教師を信じろ!』 前杉並区立和田中学校長・藤原和博さん編著 (ぎょうせい刊) 第一章にて、藤原先生と教育現場での経験をもとに 対談させていただいています。 教育現場でのエピソードが盛りだくさん。 ぜひ、ご一読ください!


サイズの確認

ひさしぶりに会った友人と、某ファーストフード店でお茶していた。 友人のとなりには、今年5歳になる息子さん。 「お父さん、のどかわいた!」 友人は、「よし」とつぶやくと財布から千円札を出して、彼に手渡した。 「これ持って、お店の人に『コーラください』って言うんだぞ」 渡された千円札を大事そうに握りしめてレジへ向かう彼を見送りながら、 友人は僕に向かって、こんなことを言った。 「はじめてのおつかい、なんです」 ええーーっ!! さらっと、そんな場面に遭遇だなんて!! 僕は、急に不安な気持ちになって、あわてて視線で彼を追いかけた。 レジにならぶ息子君。いよいよ、彼の順番だ。 担当は、やさしそうなお姉さん。何だか、僕がホッとする。 「コーラください!」 数メートル後ろにいた僕らにまではっきり聞こえるほどの声で、 きちんと注文することができた。完璧だ。 ところが。 つぎに店員さんの口から出た言葉に、僕は友人と顔を見合わせた。 「Sになさいますか? Mになさいますか?」 あっ、そこまで教えてなかった…。 困った表情で、小首をかしげる5歳の男の子。 だが、向かいあう若い女性店員もまた、困った表情を浮かべている。 「えーと…Sでよろしいですか?」 チビッコが何のことだかわからないまま首をタテに振ると、 やがて小さなカップに入ったコーラが手渡された。 それでも息子君はうれしそうな顔で戻ってきたけれど、 僕は「もったいなかったなあ」と思った。 もし、あのとき彼女が機転を利かせて、 「Sになさいますか? Mになさいますか?」という決まり文句ではなく、 「小さいのがいい? それとも、もう少し大きいの?」 と言葉を替えていてくれたなら――。 彼は、きっと、もっと晴れやかな笑顔で「はじめてのおつかい」から 帰ってくることができたんじゃないかと思う。 誤解してほしくないのは、べつに彼女を責めているわけじゃないということ。 ただ、こんなとき、「小さいの? それとも――」と気のきいた言葉が 出てくるようにするためには、いったいどんな教育をしたらいいのかな、と。 そんなことを考えさせられた一場面。 忘れないように、書き残しておこう。


次男誕生

ご報告させていただきます。 昨日7月9日、14時50分。 わが家に、待望の第ニ子が誕生しました!! 2968グラム。50センチ。 元気な男の子です!! 長男の出産時に続き、幸運なことに今回も立ち会うことができました。 ぎゅっと目を閉じ、僕の首に手を回すようにしてうめき声をあげる妻に、 僕は励ましの言葉をかけることくらいしかできることはなかったけれど、 夫婦ふたりで新しい家族の誕生を迎えることができたことに、 大きなよろこびを感じています。 家族や友人、まわりの人々の助けを借りながら、 この小さな命を、大切に、大切に育てていきたいと思います。 公式Twitterを通じて、多くの励まし&お祝いのメッセージを 寄せていただいたこと、深く感謝しています。 本当にありがとうございました( ^o^ )/


星に願いを

明日は七夕ですね! あれから、もう一年。小学4年生を担任していた去年のいま頃、 ちょうど「七夕」をテーマにした道徳の授業を行いました。   はじめにダミーの短冊を配り、子どもたちに願いを書かせます。 そして、数分後に回収。その短冊を、1枚ずつ、黒板に貼っていきます。 ただし、2つのグループに分けながら。 【Aグループ】 「サッカー選手になりたい」 「ピアノがもっと上手になれますように」 「塾のテストの点数が上がりますように」 【Bグループ】 「おばあちゃんが長生きしますように」 「友達の犬に、早く赤ちゃんが生まれますように」 「足のかかとの怪我が、早く治りますように」 乙武「さあ、先生がどんな基準で分けているか、そろそろ気づいたかな」 子ども「わかった! Aが自分のことで、Bは他の人のこと」 乙武「なるほど。ほとんどが、そう分けられる気がするね。 でも、『足のかかとが~』は自分のことなのにBに分けられてるよ」 子ども「あ…ホントだ」 もうしばらく話し合いを重ねるうちに、子どもたちが答えに行き着いた。 【Aグループ】自分で努力できること 【Bグループ】自分の努力ではどうにもできないこと 子ども「そっか、かかとは自分のことだけど、自分で努力しても治らないもんね」 そこで。 乙武「じゃあ、七夕では、どんなことをお願いしたらいいのかな?」 子ども「努力ではどうにもならないこと!!」 乙武「そっか、ならば、Aグループに分けたような願いは?」 子ども「星に願うんじゃなくて、まずは自分で頑張ってみる!!」 子どもたちの答えに深くうなずき、本番用の短冊を配る。 乙武「さっきよりも、丁寧な字で書こう」 Rくん「じじの病気が、早く治りますように」 Sくん「世界の子どもたちが、大人まで生きて、幸せに暮らせますように」 Yさん「杉四小が、いつまでもありますように」 Tさん「おとたけ先生が、あと一年でも長くいてくれますように」 最後のは、泣けたなあ。。。 みんな、元気かな。 今年は、短冊にどんな願いを書きこんだのかな。


サイン!

7月4日(日)、山口県での講演で、色紙にサイン!


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